'09記者リポート:富山市、市内電車が環状運転 利用者増、高まる利便性 /北陸
今、気になっていることは「地デジ移行に関するアンケート」ですがこんなニュースがあります。
◇車に依存見直す必要も
富山市中心部で今年12月、市内電車(路面電車)の延伸区間が開業し、市内電車が環状運転を始める。
富山市が進める「コンパクトなまちづくり」の一環で、中心市街地の利便性を高めるのが狙いだ。
環境に優しい路面電車は世界的に再評価されており、富山の試みは成功すれば新時代のまちづくりのモデルケースとなる。
【小林祥晃】
◆どんな計画か
「市内電車」として親しまれている南富山駅前?大学前間(6・4キロ)の路面電車。
このうち丸の内電停から西町電停まで約940メートルをつなぎ、県庁や市役所、百貨店・富山大和などが集まるエリアを線路で囲むのが環状化計画だ。
開業後も既存の市内電車はこれまでと同じように南富山駅前?大学前で運行。
その合間に、市内をぐるぐる回り続ける電車を走らせる予定だ。
延伸区間は単線のため、環状運転する電車は逆時計回りの「一方通行」となる。
富山駅?丸の内?西町の順で回る。
環状線は日中約10分おきに運行し、一周約20分と見込む。
総事業費は約30億円。
うち8億円が新車両の購入費で、残りは線路や架線の工事費。
全体の3分の1以上は国が補助する。
◆建設の枠組み
市内電車は「富山地方鉄道富山市内軌道線」という私鉄だ。
それなのに市が建設を進めているのは、建設にあたり「上下分離方式」を採用したからだ。
線路の建設と車両の購入は市が引き受け、開業後も鉄道施設は市が保有し、維持管理を行う。
富山地鉄は市から線路と車両を借りて電車を運行し、営業収入から使用料を支払う。
この方式なら鉄道会社の投資が大幅に減るため、迅速に新しい路線を開業できる。
本来、路面電車は施設保有者と運行会社は同じでなければならなかった。
しかし国が07年、地域公共交通の再生を目指し、路面電車の上下分離を認める「軌道運送高度化事業」を開始。
翌年、富山市の環状化計画が第1号の事業として認定された。
◆開業すると
現在、市内電車の利用者は1日当たり約1万人弱。
市は「環状運転が始まれば、利用者は1割程度増える」と見込む。
北陸新幹線開業でJR富山駅が高架化された後は、駅北側に発着する路面電車「富山ライトレール」と接続し、相互に乗り入れる計画もある。
同市路面電車推進室は「路線網が広がれば利便性が高まり、利用者はもっと増える」と期待を寄せる。
また市や富山地鉄は環状化に合わせ、小銭なしで電車に乗れるICカード乗車券の導入を決めている。
首都圏の「スイカ」や関西の「イコカ」などと同じく、買い物や飲食にも使えるようになる。
しかし市内電車の利用者は、90年には同1万8000人。
約20年で半分近くまで減っている。
利用者をV字回復させるには、車に依存する私たちの生活スタイルそのものも見直す必要がある。
9月14日朝刊
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最終更新:9月16日13時2分